2016/4/27
地域食文化と雪国山菜
南魚沼の山菜の最盛期は、例年ゴールデンウィークの頃ですが、今年は雪が少なく山菜のピークが2、3週間早いというような状況です。
「四季味わい館」では、地元の山菜を雪国山菜の名前で販売しています。豪雪地域で育った山菜は灰汁が少なく、上質なものであるということをもっと県外の人にも知ってもらいたいという思いからです。
山菜に関しては全国各地域で食べられている物が少しずつ異なり、地域独特の食文化を考えるとき非常に面白い食材です。
たとえば、アイコと呼ばれるイラクサの仲間は、この地域では、食べる習慣がありませんが、山形、秋田などでは、山菜の王様だそうです。
また、南魚沼では、山菜と言えばキノメですが、他県だけでなく新潟県内でも食習慣がある地域は、少ないようです。木の芽というと関東では、山椒のことを指し、山菜キノメの存在は、ほとんど知られていません。雪の降らない地方で食習慣がないのは、灰汁が多すぎて食べられないからではないかと思います。キノメは、生たまごと醤油で食べるのもいいですが、ジャコ、ごま、刻み海苔と一緒にご飯に混ぜたキノメご飯がおすすめです。ほんのりとした苦みが春の訪れを感じさせてくれます。
首都圏からのお客様には、ふきのとう、タラの芽、コシアブラが人気です。以前、東京からクルマでいらっしゃったというお客様から、「春には、ここによってコシアブラを手に入れ、帰りに水沢でうどんを買って、家で天ぷらうどんをつくる。」というお話を伺いました。
とてもすてきな旅のプランではないでしょうか。